午前中に、庭の隅で散らばった赤い葉が、まるでくすんだお菓子のようにふわっと浮かんでいた。風が通り抜けると、その葉が細い音を立てて、まるで誰かが歌っているかのように聞こえた。
その音が続くと、空に浮かぶ小さな光が、まるで風に吹かれて動くヤムヤムズのようだった。匂いは、昔の夏の匂い。おばあちゃんが焼いたパンの香りと、同じだった。
私はその光に近づき、鼻をつぶってみた。すると、葉の端から、小さな声が「うん、うん」と答えた。それは、私の記憶の中の風の音だった。
今、私はその葉をふわりと手に取った。でも、それはただの葉じゃない。それは、誰かが見落とした、小さな夢だった。